「楢葉の風」の謂われ:4/18お披露目会より
これまで幾度かお伝えしてきた「楢葉の酒づくりプロジェクト」。
去る4月18日、同プロジェクトから生まれた日本酒「楢葉の風」完成お披露目会が楢葉町にて執り行われました。
そこで発起人である弊社執行役員の口から語られた、楢葉町発の酒づくりの謂われを紹介したいと思います。
「楢葉の風」を口にしたときの印象が、一味も二味も変わってくるかも知れません。
皆さん、楢葉の風は如何ですか?
酒米を生産した農家さん、白井酒造さんのお陰で、大変美味しいお酒が出来上がったと、大声で自慢して回りたいくらいの喜びで感慨無量です。
私は、南工業団地で昨年からお世話になっております、恵和興業の堀切と申します。
発起人を代表して、このプロジェクトに対する思いを、一言申し述べさせていただきます。
実はこのプロジェクトは、動き出して2年以上が経過しています。
当社が楢葉町にお世話になるようになって強く感じた事として、復興真っ只中の大変な苦労を強いられた状況でも、ほかの土地から来た今まで縁の無い私たちを心配してくれる楢葉の皆さん。その地元の多くの方々に非常に親切にしていただいた恩に報いたいと、この地で私たちができることはなんだろうと、本気で考えたのが、この構想のはじまりでした。
一人で言い出しはじめた構想も、社長のやってみようの一言から動き出し、楢葉町役場の皆さん、東邦銀行楢葉支店の前支店長、生産農家さんと繋がり、さらにはプロジェクト委員会が発足し、参画頂いた皆さん、会津美里町さん、その会津美里町で古くから酒造業を営む白井酒造さん、どんどんと「わ」が広がっていきました。
お酒をつうじて、この「わが広がる」ことで、「再び地域循環のわが広がり始めれば、楢葉の原風景が取り戻され、コミュニティも再生するのではないか」と、考えたことが、この構想の、本質的な理由です。
お酒を酌み交わせば、楢葉を語る機会が生まれます。
お酒は、人と人との「わ」を広げ、思いと思いを結び付けるはず、だと。
白井酒造さんの前では、失礼な表現になってしまいますが、この度かたちにしていただいた、このお酒「楢葉の風」というものを使って、この「わ」がどんどんと広がっていき、途切れた糸を再び結び直したり、新たな糸を紡いだり、町内の皆さんと、町外の皆さんを繋げたりすることで、地域を取り囲む「わ」が大きく成長し皆さんそれぞれの思いを満たしてくれると信じています。
「念ずれば花開く」真民
「思いせつなれば、必ずとぐるなり」道元禅師
どちらも常磐道全線開通を記念して楢葉PAに掲げられた言葉です。
小さな思いでも、信念を持ってやり遂げれば、必ず大輪の花を咲かせることができると言うことを実体験を通して学ぶ機会となりました。
お酒の完成は、ゴールではなくてスタートだと思っています。
お集まりいただいた皆さんに、更にこの「わ」を大きく広げて頂き、楢葉の風が楢葉町にとっての希望の風となるよう、期待をしておりますし、私も引き続きアイデアを出していきたいと思います。
最後になりますが、これまで、ご賛同・ご支援・ご指導頂いた関係各位に対し、この場をお借りして、心からの感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
発起人代表 恵和興業株式会社 復興事業本部 堀切 吉雄