もうすぐ開通、地下鉄東西線
開発部の佐藤と申します。
今回は私たちが本社を置く仙台市に12月6日に開通する地下鉄東西線のオープンについて思ったことを、少し書いてみたいと思います。
唐突ですが、よく「都市は生き物である」と表現されることがあります。
人の流れが都市という生き物の血の流れだとすれば、地下鉄も含めた鉄道網や道路は血管に例えることができるでしょう。
その流れの中を循環する動脈が強化され、産業活動が盛んになることで血行が良くなれば、その都市は更に強い筋肉を得て発展します。
都市も新陳代謝を繰り返し、少しずつ大きく成長していくのですね。
日本の鉄道史上、旅客用路線が初めて地下に設置されたのが仙台市であることはご存知ですか?
本格的な地下鉄こそ、1927年(昭和2年)に開通した東京地下鉄道(現在の東京地下鉄銀座線)の浅草–上野間(約2.2km)が最初ですが、それをさかのぼること2年前、1925年(大正14年)に宮城電気鉄道(現在のJR仙石線)全線のうち、仙台–東七番丁間(約0.4km)を地下路線として整備したのがはじまりなのだそうです。
それから約60年を経た1987年(昭和62年)、仙台市地下鉄南北線が開通し、それから約30年を経て、新たに東西線が開通しようとしています。
しかし、日本特有の軟弱地盤を掘削する難しさ、多大な建設費等から、現在具体化している新たな路線計画はなく、仙台地下鉄東西線が日本で整備される最後の地下鉄路線になるのではないか、とも言われています。
日本最初と最後の地下旅客鉄道路線が同じ仙台市に生まれる、というのも不思議な一致ですね。
およそ一世紀を経て、地下鉄という技術は成熟し、今後は超小型EV等を用いた新しい交通のかたちが生まれていくと考えられています。
それも都市の成長、新陳代謝の一つのかたちなのではないかと思います。
私たちの仕事は、常に変化し続ける社会に寄り添い、老廃物(廃棄物)を処理し、再利用可能な形にし、持続可能な社会の構築を目指すことです。
先の地下鉄の話ではないですが、都市の移り変わりはとても長いように思えて、過ぎてみれば一瞬なのかも知れません。
それでも、人々が生活していく以上、決して終わることの無い長い取り組みとして、時代に応じたリサイクル技術・方法を創り出すことが求められていくのでしょう。
その流れの中にあって、自分たちに何が出来るか。何を提案していけるか。
それを常に考えながら、これからも産業廃棄物の処理を通しての社会貢献の方法を模索していきたいと思います。
12月6日、仙台地下鉄東西線開通。楽しみですね。
佐藤